株式会社八尾金網製作所
大正時代に創業して以来、100年以上にわたって
金網を作り続けている八尾金網製作所。
その歴史と、これからのビジョンをご紹介します。
技術の進化 手作業で一つひとつ金網を作っていたかつての時代。当時の「匠の技術」を、今も変わらず、ものづくりに生かしています。しかしこれからは、その技術をデータ化し、すべてのスタッフが活用できるものにする「技術の標準化」が必要。さらなる品質向上や生産性アップを実現するため、八尾金網製作所は、新しい時代に求められる「技術の標準化」にチャレンジしています。
八尾金網製作所は、大正6年、私の祖父が創業した会社です。父が二代目を継ぎ、2003年に私が三代目に就任。しかし、もともと私は保険会社に勤めるサラリーマンでした。幼いころから、ものづくりに携わる父や職人さんの背中を見て育ち、ものづくりの大変さをおぼろげながら感じていました。そんな経験から、自営業よりサラリーマンのほうが安定しているのでは、と思ったからです。
しかし、年月を経て、改めて八尾金網製作所の製品を見たとき、「これはすごい」と思いました。極細の金属線を使い、ミクロン単位の金網やフィルターを作る仕事は、どの会社でも手がけているものではありませんでした。非常に特殊性があり、高い技術力がなければ作れないものでした。
この技術を、もっと世の中のために役立てたい。そんな思いから、八尾金網製作所を引き継ぎ、いまに至っています。
私たちの強みは、金網という素材づくりから最終商品である加工品までを「一貫生産」できるところです。これによって「ご要望に合わせた唯一無二の金網のご提案」ができるだけでなく、「自社生産した良質素材による加工品のご提案」が可能です。
ものづくりの進化があるところに、金網はあります。200年を超えて皆さまのお役に立てる企業であるために、さらに努力を重ねてまいります。
代表取締役 山上昌宏
平織、綾織、平畳織、綾畳織などの多彩な金網を製造します。
ロール状のシートを一定の幅に連続して切断し、芯(コア)に巻き取る設備です。ご要望に応じた寸法幅の金網ロールに仕上げます。
金属素材に強い圧力を加え、金型の形状に変形させる機械です。ご要望の形状に成形することができます。
金網の厚みを測定する検査設備です。ミクロン単位で測定することができます。
金網やフィルターを洗浄する設備です。クリーン度の高い製品を実現しています。
製品を正確な倍率でスクリーン上に拡大投影し、形状や寸法を観察・測定する検査機です。金網の線径や空間の測定に使用しています。試験篩用金網にも対応。
電子顕微鏡です。肉眼では見えない微小な物体を、目に見える大きさまで拡大します。極細線金網や製品の状況を把握するために使用します。
材料が破断するまで張力をかけ、引張強度、降伏点、伸び、絞りなどの機械的性質がどのくらいあるかを測定します。
回転する二つのロールの間に金属を通して延ばす機械です。多段式の圧延機を採用しているので、精度の高い厚みコントロールが可能です。
バーチャル上で金網やフィルターのろ過精度を測定するシミュレーションソフトです。ろ過精度は従来、試作品を作ってテストすることで割り出してしましたが、このソフトによって、試作品を作ることなく、製品のろ過精度を瞬時に判断することができます。これによって、ろ過テストにかかるコストと時間の大幅な削減ができます。
出来上がった金網やフィルターがどの程度の異物除去性能を発揮するかを測定します。製品の精度を数値で見える化できるので、厳しい基準を満たした製品だけをお客様にご提供できます。