製造工程「カザリ通し」
前回2月のお知らせでは「整経」の工程について話をさせていただきました
今回は整経の次にあたる「カザリ通し」について説明します。
まず簡単に説明しますと、整径したステンレス線を「カザリ」と呼ばれるものに順番に通していく作業になります。
工程内の作業としては
①線を通すための準備
②実際に線を通していく
③通した終わった後の次工程<筬(おさ)差し>のための前段取り
とおおまかには3つの作業に分けられています。
準備については線の束を1本、1本綺麗に抜いていけるように工夫しています。
実際に線を通していく作業については、線を断線させない順番に線を手に取り、カザリを通していく基本動作を遵守しています。
ここで間違えてしまうと次工程の作業がスムーズにいかないことがあるからです。
次の工程の前段取りいついては、片付けがメインになります。
以上、カザリ通しはメッシュ、線径によってリードタイムが変動したり、断線のリスクが増えたりと慎重な作業を求められますが、細い無数の線を取り扱うため非常に神経のかかる作業になります。
また金網の織り方によってはカザリの通し方に違いができるため、間違いやすい作業でもあります。